今回の修理は「三線をケースに入るようにして欲しい」というご依頼でした。
早速見てみると、、、
思い出の蛇皮と、上達がグンと早くなる歌口~三線の修理
「祖父が使っていた三線の皮を張り替えて欲しい」とのご依頼を受けました。
割と年代物の三線でしたが裏面の皮はまだまだ良好な感じだったので、今回は表面だけの張り替えとなりました。
いつものように端から少しずつ剥がしていきます。
今回はとある目的のためにいつもより慎重に作業を進めます。
眩しい仕上がり!輝く鏡面塗りが仕上がりました!
国際通り近くの三線屋ナビィ三線です。
先月、塗り直しに出していた棹が2本、今日お店に帰ってきました。
沖縄一との呼び声高い「比屋根氏」による輝きの鏡面仕上げです。
試しに外の景色を棹に映してみました。
写真から美しさが伝わるでしょうか?
表面がていねいに高精度に研がれているので、シャープにハッキリと映ります。
「嫁ニー」で有名なお隣の海ぶどう屋さんの看板を映してみました。
まるで鏡のように映ります。
本当に凄い仕上がりです・・・。
O様、週明けにでも発送いたしますので楽しみにお待ちくださいね。
天の部分をアップでパチリ。
棹のカーブ具合が電線の映り具合でよく分かります。
青空だったらもっと綺麗な写真になったと思うとちょっと残念・・・。
こちらは塗り直しに出していたもう1本の棹です。
棹の裏側を中心に黒木の芯が通ったシンクマヤーとも言える棹ですね。
お客様の手作り品とのことでしたが、塗り直しをしたことで魅力がさらにアップした感じです。
間もなくお渡しが出来る状態になりますので楽しみにお待ちくださいね。(^^)
(文章・写真:店主)
あなたの三線も塗り直しをしてみませんか?
その美しい仕上がりに、モチベーションアップになること間違いなし!
比屋根氏による鏡面塗り直しの料金は18,000円、期間は約1~2ヶ月です。時期によってはもう少しお時間をいただくこともあります。
詳しくは「ナビィ三線 修理・調整ページ」をご覧ください。
グラグラ棹の上等(?)三線…
お客さまより「棹がグラグラ動くので直して欲しい」との依頼がありました。
早速三線をチェックしてみると・・・
この状態では一見すると普通に見えますが、棹に少し力を加えるだけで・・・
先ほどの写真と比べて棹が動いているのが分かるでしょうか?
正面から見て右側が後ろに下がっている状態です。
分かりやすくアニメーションにしてみました。
これはヒドいです…
「棹と胴体をきちんと固定」するのは三線の基本!
このような状態ではまともに弾けないので上達の妨げになるのはもちろん、異音の原因にもなるので楽器として完全に失格です。
棹を外して棹穴をチェック。
穴のサイズを計ってみると、棹のサイズに比べて6ミリも大きな隙間があることが分かりました。
棹の隙間を埋める木片などが脱落した可能性も疑いましたが、胴体の中に落ちている様子もなく、木片を接着したような痕跡も全くありませんでした。
状態が分かったら早速修理開始です。
写真は撮る時間がありませんでしたが、棹がきっちり完璧に固定されるように正確に丁寧に、同時に分当ても適切に修理を行いました。
ビシッと調整された三線で、気持ちの良い三線ライフを楽しんでくださいね!
今回の三線は某団体さんの三線でした。
某団体さんの三線は割とよく修理に持ち込まれますが、素晴らしい出来映えの逸品に感心する事もある反面、「材質や皮は上等なのにそれ以外の部分が雑でいいかげん」という物の割合が高いな、という印象があります。
職人さんによる品質のばらつきが非常に大きいのが一番の問題でしょう。
それもそのはず、某団体さんが保証しているのはあくまでも棹の材質のみであり、棹自体の出来映えはもちろん、それ以外の品質に関する保証や規定は何一つありません。
楽器として工芸品として問題のある物がブランド品として出回ってしまう事は、某団体さんにとってもイメージの低下に直結する要因となり、デメリット以外の何物でもないと思います。
「ブランド化に注力するよりも先にするべき事があるのでは?」と心配せずにはいられません。
「せっかく高いお金を出して買ったのに、がっかり…」
そんな事にならないよう、三線を見る目はしっかりと養いましょう。
写真・文 店主
↓合わせて知りたい「ナビィ三線 上等三線への10のこだわり」↓
弦の間隔を調整し弾き心地改善!
~ 歌口の修理 ~
今回は「歌口の弦間隔」の修理です。
修理前の状態はこんな ↑ 感じです。
弦の間隔が不揃い(右側が狭い)なのに加え、3本の弦全体も右に寄ってしまっています。
このまま使い続けると演奏上良くないクセが付いてしまう恐れがあるので、早急に修理が必要な状態でした。
溝の位置を正しく刻んだ歌口を、新しく取り付けました。
しかし、以前の弦間隔に慣れていた影響からか「男弦の振動がまれに指に当たってビビリ音が発生してしまう」(男弦を弾いたあとに中弦を弾いたとき)というトラブルが新たに発生。
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