皮張り行程(強化張り・下地編)
- 2016/06/23 06:17
- カテゴリー:三線製作
ナビィ三線で一番の人気は強化張りです。
強化張りというのは別名「二重張り」とも言い、その名の通り蛇皮と補強生地を重ねて張る方法です。
「見た目は完全に蛇皮、でも破れる心配はなし」という、いいとこ取りの特徴が人気の理由でしょう。
昔の強化張りは、音色の面では本張りには及びませんでした。
しかし、張り方の研究が重ねられた現在の強化張りは、本張りに迫る音色になっています。
当店ではこんな感じで張っています。
左が胴体の木枠、右が蛇皮と下地の生地です。
胴体は予めブーアティー(棹との角度調整)を済ませてあります。
きちんとブーアティーを済ませておかないと、棹と胴体のつなぎ目にだらしない隙間が出来てしまう原因になります。
下地の生地のアップ。
もの凄く丈夫なナイロン生地です。
下地を金枠に取り付けて…
皮張り器にセット。
一度限界まで伸ばします。
表面を叩きながら皮張り器を少しずつ緩め、音程の変化で張りの強さを調整します。
張りの強弱が仕上がりの音色に大きく影響するので、慎重に行います。
接着剤で下地を胴枠に張り付けます。
下地の接着が完了しました。
余分な部分をカットして…
綺麗に下地が張れました。
次回「皮張り行程(強化張り・蛇皮表編)」に続きます。