1.下地の張り付け

まずは下地の張り付けからです。
左が胴体の木枠、右が蛇皮と下地の生地です。
胴体はあらかじめブーアティー(棹との角度調整と接合調整)を済ませてあります。
これを先に済ませておかないと、棹と胴体のつなぎ目に余分な隙間が出来てしまう原因になるので、必須の作業です。
でもここだけの話、ブーアティーをしないまま先に皮張りだけを仕上げてしまうお店が多いんです…。

下地の生地のアップ。
もの凄く丈夫なナイロン生地です。
話によると、車のエアバッグにも使われるような超丈夫なナイロン生地らしいです。

下地を2枚の金枠に挟んで、しっかりクランプ止めします。

皮張り器にセット。
皮張り器と金枠をフックでつなぎ合わせれば加圧準備OK。
一度限界ギリギリまで下地を伸ばします。

表面を叩きながら皮張り器を少しずつ緩め、音を確かめながら張りの強さを調整します。
この調整が仕上がりの音色や響き方に大きく影響するので、慎重に行います。

張りの強さが決まったら、接着剤で下地を胴枠に張り付けます。

下地の接着が完了しました。

余分な部分をカットして…

綺麗に下地が張れました。
裏面にも同じように下地を張りますが、表面に比べて若干弱めに張ります。
この表裏のバランスが最終的な響き方に大きく影響します。
次は蛇皮の張り付けです。